sanuki story project

242初めての一人暮らし 愛知県  小嶋康亮さん
怖い話
22年間愛知県の実家で生活していた私が、派遣会社に就職し香川県に派遣された。
家の手配などは派遣会社がやってくれたが、行ってみると広大な墓地の前のアパートだった。
初めての一人暮らし、墓地の前で不安の中それなりに充実した生活をしていた。
ある日、仕事を終え帰宅するとどこからか不審な物音がしていた。
不安に思っていると携帯電話が鳴り始めた。
「大家ですけど、そちらで掃除機をかけたりなにか音を出したりしてませんか?」
「出してないですけど」
「本当に出してないですか?順番に電話をしていてお宅が最後なんですけど...

そういって電話が切れた。
私は怖くなり布団に潜り込んで1夜を過ごした。
次の日、私は派遣会社に電話をした。
「あのー、香川県に派遣されている小嶋なんですが、家を変えてもらうことは可能でしょうか?」
「何か問題がありましたか?」
「今住んでるアパートにオバケがいるみたいで怖いんです。」
「そういった理由だとダメです。」
そういって電話が切れた。