sanuki story project

253帰宅路 香川県  くらうんさん
その他
アイツと俺がまだ中学生の頃、といってもまだ2年前の話だから最近の事だ。
アイツと俺は授業と部活の疲労感を残して自転車に跨り、家に帰っていた。
「顧問マジでウザいよなあ」アイツが突然言ってきた。「マジでそれな」俺もそれに答える。学校から家までの約15分間、俺とアイツはこんな他愛のない会話を部活引退まで続けてきた。顧問の話だけでなく、昨日の晩御飯の話から成績の話まで、その内容は幅広かった。
「そういえばお前彼女おったっけ?」アイツが今度は探るように言ってきた。「おらんよ。俺一人が好きやけん。欲しいとも思わん。」「俺もやわ〜」そう、アイツは答えた。
そして、中学校卒業間近、アイツに彼女ができた。
アイツはいまなしてんのかなぁ。